Mothers Of Invention

"Absolutely Free"(1967)
シニカルな視点とユーモアのセンスでクラシックをも含めたあらゆるルーツミュージックの断片をコラージュ感覚で緻密に構成したこのアルバムはまるで様々なキャラクターが登場するアメリカンコミックのアニメーションのように喜怒哀楽が激しく余韻に浸る間も無い程の超高速スピードで猥雑に展開していく。狂っていた時代に相応しいBGMだが現在の世界にも充分似つかわしく思えてしまう。
Delaney & Bonnie & Friends With Eric Clapton

"On Tour"(1970)
歓喜に満ちたソウルフルな高揚感を持つアメリカ南部のこの音楽、スワンプミュージックにエリッククラプトンとデイブメイソンが感化されていく様子は容易に想像できる。ふたりの以後10年の音楽性はこの時決まったことは歴史が証明している。クラプトンはこの時のバンドメンバーと共にレコーディングした"Layla"(デレクアンドドミノス)で、メイソンは"Alone Together"で早速この時の成果を試している。
The Turtles

"It Ain't Me Babe"(1965)
清々しくて爽快で無邪気なガレージフォークロック。イノセントで人懐っこいヴォーカルやギターやコーラスの響きはバーズ風。ボブディランの3曲もPFスローンの2曲も薄味であっさりしている。
Mad River

"Mad River"(1968)
ダークなヘヴィーアシッドサイケ。やや神経質気味のヴォーカルがヴィブラートをきかせてドラマティックに歌い上げる。東洋的なメロディを取り入れたサイケデリックギター、フルート、コーラスが静から動へと激しく展開するシンフォニックな空間の中を怪しく詩的に鳴り響く。
The Leaves

"Hey Joe"(1966)
深目のリヴァーブ感の中、コーラスとギターが瑞々しく響く。コーラスやコード/メロディのポップな展開はブリティッシュビートグループから、重なりあったギターやコーラスの透明感はバーズからの影響か。タイトルトラック"Hey Joe!"ではキラーギターが荒々しく暴れる。フォーキーでポップなガレージバンドという印象。
The Lemon Pipers

"Green Tamboorine"(1968)
上品なストリングスをフィーチャーした明るく平和なオープニングのソフトロック"Rice Is Nice"以降、徐々にサイケデリック色が強くなっていく。ギターの音を様々なエフェクト/スタジオギミックでポップに変型させていく実験性やヴォーカルのヴィブラートにちょっとしたアシッド感も感じる。アルバムB面のグルーヴィーなオルガンをフィーチャーしたブルースロック調の"Fifty Year Void"やバーズの"Eight Miles High"を想わせる8分を越すポップなコズミックアシッドサイケ"Through With Tou"など音楽性は幅広い。
Tyrannosaurus Rex

"My People Were Fair And Had Sky In Their...
But Now They're Content To Wear Stars On Their Brows"(1968)
プリミティヴな情念渦巻くパーカッションとアコースティックギターによるアシッドフォーク/ブルースセッション。マークボランのヴォーカルの色っぽい艶はジョンレノンを想わせるが独特のヴィブラートや予測不能な発声がヨーコオノを想わせるところがおもしろい。唐突な始まり方と唐突な終わり方をするラフな佇まいの曲が並んでるところなどは"Lost Lennon Tapes"や戦前ブルースマンのレコードに近い感触。
同種の感覚
戦前ブルースのレコード
John Lennon"Lost Lennon Tapes"
Syd Barrett


